こんにちは。MSJSサポートです。

西日本の豪雨、北海道の地震などがあり、いつどこで災害が起きてもおかしくありませんね。

そこで今回は2回に分けて、災害時の税金のお話をしたいと思います。

災害

なお、今回記載の税情報は、国税に関する情報になります。

地方税に関しては各市町村により異なりますので、各市町村に確認してくださいね。

check!国税と地方税

国税 所得税、法人税、相続税、消費税、酒税など
地方税 地方消費税、住民税、固定資産税など

災害により期限までに申告や納付ができない場合

申告などの期限を延長したり、納税を猶予する制度があります。

申告期限の延長

その災害のやんだ日から2か月以内の範囲で期限の延長をする事ができます。

下記の条件が付く為、その都度確認する必要があります。

 

  • 地域指定による期限延長

被害が広い地域に及ぶ時、国税庁長官が延長する地域及び期日を指定します。指定された地域に納税地がある納税者は期限延長の申請手続をしなくても、期限が延長されます。ただし、指定地域内に事業所がある納税者であっても納税地が指定地域外の時は、『個別指定による期限延長』の申請を行わないと期限の延長はされません。

  • 対象者指定による期限延長

国税庁のシステムを利用して申告・納付などをすることができない方が多数になると認められる時、国税庁長官が延長する対象者の範囲と期日を指定して期限を延長する事です。申請はいりません。

  • 個別指定による期限延長

所轄税務署長に申告・納付などの期限の延長を申請し、その承認を受ける事により期限を延長できます。

 

check! 災害のやんだ日

申請する方に特別な事情がある場合を除いて、客観的にみて個別指定の期限延長の申請をした方が、税務上の申告・納付等の行為をするのに差し支えないと認められる程度の状態になった日の事です。下記は『災害のやんだ日』の一例になります。

・災害が引き続き発生する恐れがなくなり、その復旧に着手できる状態になった日

・交通の途絶の場合は、交通機関が運航を始めた日

 

納税猶予

災害により財産に一定の損害を受けた場合に納税を猶予する制度です。

災害で全財産の20%以上の損害を受けた場合、損失の程度により猶予期間が延長されます。

 

  • 損失を受けた日に納期限が到来していない国税
猶予の対象となる国税 猶予期間
損失を受けた日以降1年以内に納付するもの 納付期限から1年以内

所得税及び復興特別所得税の予定納税や法人税・地方法人税・消費税の中間申告分

確定申告書の提出期限まで

※災害のやんだ日から2か月以内に申告する必要があります。

 

  • 既に納期限の到来している国税
猶予の対象となる国税 猶予期間
一時に納付することができないと認められる国税 原則として1年以内

 

予定納税の減額・源泉徴収の徴収猶予など

所得税の軽減免除は、最終的には翌年の確定申告で精算されますが、予定納税や源泉徴収の段階でも、その減額又は徴収猶予を受ける事ができます。

※相続税、贈与税、酒税なども税額が免除される場合があります。

所得税法

災害を受けた日により申請が異なります

 

  • 【1/1~6/30の場合】
  • 6/30の現況により、その年の所得金額と税額を見積り、原則として7/15までに第1期分及び第2期分の減額を申請します。

 

  • 【7/1~10/31の場合】
  • 10/31の現況により、その年の所得金額と税額を見積り、原則として11/15までに第2期分の減額を申請します。

 

  • 【11/1~12/31の場合】
  • 確定申告時に差額分を申請します。

 

災害減免法 

下記の1,2いずれにも該当する場合、その年の所得金額と『所得税の軽減額の計算』による税額とを見積りし、災害のあった日から2か月以内に減額を申請します。

 

    1. 住宅や家財の損害額がその価額の50%以上
    2. その年の所得金額の見積額が1,000万円以下

源泉所得税の徴収猶予などは、災害減免法のみ適用されます。

災害減免法

下記のいずれにも該当する時、所得金額の見積額に応じて所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額の徴収猶予や還付を受ける事ができます。

 

    1. 住宅や家財の損害額がその価額の50%以上
    2. その年の所得金額の見積額が1,000万円以下

なお、上記の1,2に該当しない場合であっても損害額がその年の所得金額の10%を超えるなど雑損控除の適用があると見込まれる時は、その雑損失の金額に対する所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額の徴収猶予を受ける事ができます。

源泉所得税の手続き方法

  • 徴収猶予

徴収猶予申請書を災害を受けた日以降、最初に給料の支払を受ける前日までに勤務先を経由して災害を受けた方の納税地の税務署または勤務先の税務署に提出します。

※申請書の名あて人は、災害を受けた方の納税地の税務署長宛てにします。

 

  • 還付

還付申請書に、還付を受けようとする税額が徴収済みである旨の勤務先の証明を受けたうえで、災害を受けた方の納税地の税務署に提出します。

所得税の減額または免除

災害により住宅や家財などに損害を受けた場合、確定申告をすることで、所得税法に定める雑損控除か、災害減免法に定める税金の軽減・免除の適用を受ける事ができます。

所得税法と災害減免法の好きな方を選べますので、自分に有利な方を選択してくださいね。

 

 

損失の発生原因

災害、盗難、横領による損失

対象となる資産の範囲等

住宅及び家財を含む生活に通常必要な資産 ※1

控除額の計算又は所得税の軽減額

雑損控除は下記の1,2のうち多い方の金額

  1. 損害金額 – 所得金額の10%
  2. 損害金額のうちの災害関連支出の金額 – 5万円 ※2

※1:家具、衣服など生活に通常必要な物。山林、別荘や競走馬、1個または1組の価額が30万円を超える貴金属、書画、骨董など。

※2:災害により減失した住宅・家財などを除去するための費用など、災害に関連したやむを得ない支出。

 

 所得税法の注意

 

  • 災害関連のやむを得ない支出をした金額については確定申告時に領収書を添付または提示する必要があります。
  • その年分の所得金額から控除しきれない金額がある場合は、翌年以降3年間、繰り返して各年分の所得金額から控除することができます。(東日本大震災の場合は震災特例法の適用により5年)
  • 災害関連で、土砂の除去、住宅や家財などの原状回復のための支出、住宅や家財(資産が受けた損害部分を除く)などの損壊・価値の減少を防止するための支出については、災害のやんだ日から1年以内に支出したものが対象です。(大規模災害時は、災害のやんだ日から3年)

 

 

損失の発生原因

災害による損失

対象となる資産の範囲等

住宅及び家財 ※3

控除額の計算又は所得税の軽減額

【その年分の所得金額】

500万円以下: 全額免除

500万円超  750万円以下: 50%の軽減

750万円超 1,000万円以下: 25%の軽減

※3:損害金額が住宅または家財の価額の50%以上。

 

 災害減免法の注意

 

  • 災害を受けた年の所得金額が1,000万円以下の方が対象になります。
  • 確定申告書等に、適用を受ける旨、被害の状況及び損害金額を記載する必要があります。

 

 

なお、損害金額とは実際の損害額から保険金や損害賠償金を引いた金額になります。

 

 

今回掲載の制度情報は平成30年4月1日の情報になります。

最新の情報を確認する場合は、お近くの税務署または国税庁のホームページよりご確認くださいね。

 

次回は災害により住宅に被害を受けた場合、法人税、消費税関連のお話をしたいと思います。

 

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